端くれ東大生の一人ビブリオバトル

読書と散歩とアーセナルが大好きな端くれ東大生の私の考え方を作ってくれた本、考え方を変えてくれた本をテーマ別に紹介していきます。

自粛期間中に読みたい!ある東大生が理科好きになったきっかけをくれた本3選

今回のキーワード 理科好き

初めまして、端くれ文系東大生の端ビロコウです。

僕は現在、部屋に閉じこもって読書ばかりの根っから文系なよなよ大学生です。

ですが、高校生まではいわゆる「理科」も大好きでした。大体の模試で英語とかの文系科目よりもいい偏差値が出ていました。

高校の化学でベンゼンの構造図を書き続けていたときに、「これめっちゃ意味なくね」と空虚さを感じて以来あまり好きでなくなってしまいましたが・・・

今回は、そんな端ビロコウに理科を好きになるきっかけをくれた本をご紹介します!

 

『ファーブル昆虫記』

うわー、我ながらベタですねー。でも、本当にきっかけをくれた本だから仕方がない。

読んだのは小学校入学以前でした。ファーブル昆虫記の影響で、小学校低学年の時は近くの公園や植物園で虫を捕まえては、観察したり、絵に描いたり、エサを色々あげてみたりしていました。

今の日本の初等・中等教育は「問題を解決する」勉強の能力は養ってくれても、「問題を作る」学問の能力にはあまり目をむけてくれない気がします。大学に入って初めて自分で疑問をもち仮説を立てて行う学問をするようになります。東大生は「問題を解決する」能力に特化した人達なので、学問的な思考に戸惑ってしまう人も多いです。僕もその一人です。

大学2年生の時、提出3日前までレポートのテーマを思いつかないことがありました。そんな時、思い詰めて読み直したのがこの本です。ファーブルの自然科学だろうが、僕のやっている社会科学だろうが根っこは「観察して仮説を立てる」ことです。基本は同じ。

「観察する」ことの重要性を教えてくれた本だと思います。

 

空想科学読本』シリーズ

このシリーズは本当にイチオシ!なぜなら老若男女問わず取っ付きやすくてめちゃくちゃ面白いから笑

タケコプターって本当に飛べるの?」「かめはめ波って本当に撃てるの?」

と言った漫画やアニメの素朴な疑問を、「できるわけないじゃん」の一言で片付けないで、現代科学の知識で全力で解決しようとする内容です。

初期の頃はウルトラマン仮面ライダーシリーズなどのネタが多かったですが、最近はイナズマイレブンとか進撃の巨人とか流行に合わせたネタが増えているので、小学生から大人まで幅広く楽しめます。

僕は小学5年生のときから読んでいて、途中で解説される細かい計算式はチンプンカンプンでしたが、それでも常に大爆笑でした。

 

しかし、面白いだけじゃないのがこのシリーズのすごいところ。

単純に読むだけで理科の勉強になる!

摩擦とか浮力とかの考え方や計算はこの本で解説されているのを読んで理解しましたし、エネルギーの単位のJ(ジュール)cal(カロリー)は教科書の説明よりも遥かに意味がわかりやすかったです。

必ず概念や単位の説明をしてくれて読者をおいていかないのがとても好きな点です。

 

最近はジュニア版もある模様。小学校低学年でも楽しめるようになったようです。

 

 

『ゾウの時間、ネズミの時間』

高校1年生のとき友達が待ち合わせに遅れたので、駅の本屋をプラプラ回っていて出会った本です。

生物の体積や体重と生物の進化や時間の感じ方、エネルギーの使い方などとの間に存在する関係性・規則性を、計算を用いて非常に論理的に説明してくれています。

logの計算式などもあるので高校生以上におすすめですが、細かい計算などわからなくても、

「生物のサイズに問わず一生の間にできる心拍数は一定なのではないか」

「なぜ車のような車輪を持った動物は存在しないのか」

などの疑問や仮説を聞いたりするだけで、誰であろうと脳みそがグルングルン回り始めるのではないでしょうか?

僕自身、読み始めてからすぐに普段よりも自分の思考量が増えていることを強く実感しました。筆者の出してくる疑問に答えられないのが悔しくて、自分なりの回答を考えたり、筆者の指摘していない部分を挙げてみたりして、通学の電車の中でブツブツ言いながら読み切りました笑

疑問にたいして、自分なりの科学的「仮説」を考えることの楽しさを感じることができるのが、この本を読む価値だと思います。

 

こちらも絵本バージョンの物があります。

小学生以下のお子さんはこちらが良いでしょう!僕が小さいときにもあったらなあ。